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エクオールの効果・効能10選と副作用|乳がんとの関係は?

 2017/12/25 健康  

多くの方は「大豆イソフラボン」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、実は「腸内環境」や「女性ホルモン」のバランスを整えていくには「エクオール」という成分が大きく関わってくるのです。

ここでは、「エクオール」と「大豆イソフラボン」との関係から、「エクオールの効果・効能&副作用」までをわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

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エクオールとは

エクオールとイソフラボンの関係

多くの方が知っている通り、「大豆」には「イソフラボン」が含まれていますよね。

この「イソフラボン」は、「女性化」を進める「女性ホルモン」である「エストロゲン」の構造に類似していることから、適量の「イソフラボン成分摂取量」を維持しているほど、「骨粗しょう症予防」「脳梗塞・心筋梗塞予防」「更年期障害・症状改善」「乳癌・乳がん予防」への効果があるとの研究報告が「厚生労働省」によって発表されています。

(参考:乳がんとイソフラボンとの関係(厚生労働省研究班)/女性の更年期障害・症状とエストロゲン(厚生労働省))

ただし、摂取した「イソフラボン」が「ダイゼイン」という成分として「腸」からそのまま吸収されるパターンと、「エクオール」という成分として吸収されるパターンに分かれ、「エクオール」として吸収される方が「女性ホルモン」である「エストロゲン」が活発に働くことが明らかになり、「イソフラボン」の摂取による健康への効果効能には個人差があることがわかってきました。

この上記2つのパターンに分類されるのは、「腸内フローラ」が大きく関係してきます。私たちの身体における「大腸」には、数多くの「腸内細菌」が存在していますが、そのうちのひとつとして「イソフラボン」を「エクオール」へと変換させる「エクオール産生菌」というものが発見され、この「エクオール産生菌」がいかにして働きかけるかが「エクオール」を「増量」するには、重要だということなのです。

日本人の場合、「エクオール」の「産生率」は年齢が若いほどに低くなっており、「10~20代」の場合は、全体の「20%程度」しか「エクオール」を自分自身でつくり出すことができていません。

その詳細については明らかになっていないのですが、「食生活の変化」にカギがあり、「10~20代」の方は、「大豆イソフラボン」の「摂取量」が少ないことがひとつの要因として考えられています。

「エクオール」の「産生率」が高ければ、多くの若い女性の方が気にしている「育乳・バストアップ」の効果へもつながりますので、美容健康両面において「エクオール」を摂取することがおすすめです。

※「腸内細菌遺伝子」だけで「エクオール」がつくり出されているのかという真相は、未だに研究途中であり、その解明には時間を要するほどに困難であると言います。

エクオールとイソフラボンの関係

(画像出典:40代以上の女性と健康を支える「エクオール特集」)

エクオールを増やすためには

日本で「エクオール」の「産生率」の高い「60代」の方は、「腸内細菌」を増やす力となる「食物繊維」を確実に摂取しています。

つまり、以下のような「食物繊維」を含む食品を日々の食事に取り入れることで「エクオール」の「産生率」を向上させ、「腸内環境」をしっかりと整えてくれるということなのです。

ただし、一時的ではなく、毎日続けていけるかどうかが重要になってきますから、そのことを念頭に置きながら「栄養バランス」のとれた「食生活」を送るのはもちろんのこと、適度の「睡眠時間」「運動量」の確保にも努めていきましょう。

【食物繊維が豊富な食品】

  • 大豆製品(納豆・豆乳・豆腐など)
  • きのこ
  • 根菜(にんじん・玉ねぎ・大根・じゃがいもなど)
  • ヨーグルト
  • 海藻(昆布・わかめなど

※何事も「摂りすぎ」は「副作用」を引き起こす恐れがありますので、必要以上に摂取するのは控えましょう。

大豆食品を食べるとエクオールが増える

(参考&画像出典:名古屋大学発ベンチャー株式会社ヘルスケアシステムズ公式サイト)

エクオールの効果効能9選

更年期障害・症状改善効果

「エクオール」は、「腸」へと吸収された後、「1~2日程度」で「尿」として排出されますが、「更年期障害・症状」を抱えている方の「尿内」における「エクオール」の量は低いということが、研究結果によって明らかになりました。

エクオールによる更年期障害・症状改善の効果効能

(画像出典:名古屋大学発ベンチャー株式会社ヘルスケアシステムズ公式サイト)

つまり、「エクオール」の「産生率」が低いほど、以下のような症状が重く、「体内」に「エクオール」を蓄えることが「更年期障害・症状」の改善には重要となってくるということです。

【エクオール産生率の低い場合に見られる更年期障害・症状】

  • 不眠症
  • 顔がほてる
  • 冷え性(手足などの冷えが気になる)
  • のぼせる
  • 頭痛
  • 首・肩凝り
  • 倦怠感
  • 脂質異常症
  • 骨密度の低下(骨粗しょう症の恐れ)
  • 糖尿病リスクがある

また、以下のような自覚症状がある場合は、「更年期障害・症状」の恐れが考えられますので、「エクオール」をしっかりと摂取して、改善させていきましょう。

  • めまい・耳鳴り・ふらつきが起こる
  • 顔がほてる・のぼせる(ホットフラッシュ)
  • 大量に汗をかく
  • 動悸・乳房の痛みがある
  • 頭痛がある
  • 不正出血がある
  • 過剰な生理痛・生理不順(月経不順)がある
  • 手足が冷える・しびれる
  • 手足などがむくむ
  • 不眠症である
  • 疲労を感じやすい
  • 妙に喉・口内が渇く
  • 倦怠感がある
  • 食欲不振気味
  • 薄毛・抜け毛に悩んでいる
  • 吐き気がある
  • 情緒不安定になりやすい(イライラ・落ち込みなど)
  • 物忘れの悪化
  • 血圧が高め
  • 尿漏れしやすい

女性の更年期障害でおこりやすい症状

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

エクオールによる更年期障害・症状改善の効果効能

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

生理不順改善・生理正常再開

「卵胞期→排卵→黄体期→月経」が「月経」の基本的な「サイクル」であり、「28日~35日」を目安に繰り返されていきますが、年齢が進んでいくにつれて「卵胞数減少」「卵巣機能低下」によって「閉経」の時期を迎えます。

若いうちでも「血液中」の「エストロゲン」「プロゲステロン」の量が減少すれば、「卵胞数」も不安定になり、「生理不順」が起こることが考えられますが、「エクオール」を取り入れることで「エストロゲン」の代役を果たしてくれるため、「生理不順改善」「生理正常再開」への効果効能が得られるようになるのです。

エクオールとエストロゲンの関係

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

シミシワ改善・美白効果

「エクオール」には、強い「抗酸化作用」や「コラーゲン生成・エラスチン結合作用」があるため、「皮膚・肌」への「保湿」がしっかりとなされることから、「シミ」「シワ」を改善させる他、「美白」への効果効能が期待できます。

エクオールによるシミ改善・美白の効果効能

(画像出典:むやスキンクリニック)

骨粗しょう症予防・改善効果

「閉経」を迎えた「女性」は、体内における「エストロゲン」が減少するため、「骨密度」が毎年「2%程度」ずつ低下。「骨粗しょう症」を患う危険性が高くなります。

「エストロゲン」には、「血管壁」の「柔軟性」を保持する性質があることから、「骨密度」を「UP」させることができ、「骨粗しょう症予防・改善」を可能にしてくれるのですが、臨床試験結果によると、「エクオール」の「産生率」が高い方においては、より良好な効果効能が得られるということが明らかになりました。

エクオールによる骨粗しょう症予防・改善の効果効能

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

メタボリックシンドローム予防

「メタボリックシンドローム」は、「高血圧」「脂質異常症(高LDLコレステロール)」「高血圧」の他、「太った・太る」という「肥満」によって発症し、「動脈硬化」のリスクが生まれますが、「女性」の場合は、「更年期以降」の「女性ホルモン減少期」に起こりやすくなります。

「エクオール」は、「HbA1c(糖尿病・動脈硬化リスクの指針となる)」「LDLコレステロール減少」へと良好な効果をもたらすことから、「メタボリックシンドローム予防」の効果効能があるということになるのです。

つまり、適量の「エクオール」が体内で確保されていれば、「必要以上に太った・太る」ということも軽減され、結果として「痩せた」ということにつながっていくでしょう。

エクオールによるメタボリックシンドローム(HbA1c,動脈硬化,LDLコレステロール)予防の効果効能

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

脱毛改善・発毛効果

比較的多くの「男性」が悩まれている「薄毛・脱毛」には、「男性ホルモン」である「アンドロゲン」が過剰に働きかけていることが大きく影響しているのですが、「エクオール」には「抗アンドロゲン・アンドロゲン抑制作用」が存在するため、「脱毛改善・発毛」への効果効能が発揮されます。

エクオールによる脱毛改善・発毛の効果効能

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

不妊・不妊治療効果

「女性」の体内では、「30代」を過ぎると徐々に「エストロゲン」の「分泌量」が減少していきますから、「不妊治療に取り組んでいる」「着床しづらい」「女性ホルモンバランスが乱れている」という方の中には、「エストロゲン」の問題が生じているのかもしれません。

「エクオール」には「エストロゲン」の代役を果たしてくれるという大きな働きがありますので、「エクオール」の「産生率」を上げることで、「妊娠・着床しやすい環境」をつくることへとつながり、「不妊・不妊治療」への効果効能が発揮されることが期待できます。

エクオールによる不妊・不妊治療の効果効能

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

前立腺癌・前立腺がん予防

「前立腺癌・前立腺がん」には、「男性ホルモン」である「アンドロゲン」が過剰に働きかけていることが大きく影響しているのですが、「エクオール」には「抗アンドロゲン・アンドロゲン抑制作用」が存在するため、「前立腺癌・前立腺がん予防」への効果効能が発揮されます。

エクオールによる前立腺癌・前立腺がん予防の効果効能、DHTとの関係

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

乳がん・子宮筋腫・乳腺症予防

「乳房」の「乳管」に存在する、「乳癌・乳がんリスク」の高い「エストロゲン」の影響を受けやすいのですが、「エクオール」には、「過剰なエストロゲン作用を抑制する」=「抗エストロゲン作用」を活性化させる効果効能があるため、「乳癌・乳がん」への予防も可能となります。

また、「乳腺症」「子宮内膜症」「子宮筋腫」などの、「女性ホルモン」が大きく関係してくる「疾患」に対しても、「エクオール」の「産生率」を上げ、しっかりと「腸内環境」や「ホルモンバランス」を整えてあげることで、そのリスクを軽減させることにもつながっていくでしょう。

エクオールによる乳癌・乳がん・乳腺症予防の効果効能

(画像出典:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)

(参考:NPO法人女性の健康とメノポーズ協会/ホルモンケア推進プロジェクト/名古屋大学発ベンチャー株式会社ヘルスケアシステムズ公式サイト)

バスト アップ・育乳効果

イソフラボンがエクオールとして吸収されれば、女性ホルモンであるエストロゲンが活発に働きます。

エストロゲンには乳腺を刺激し、活性化してくれる役割があります。乳腺が発達すれば乳が大きなリバストアップ・育乳効果が期待できるでしょう。

エクオールの安全性・副作用

前述してきたように、「エクオール」には「女性ホルモン」のバランスをしっかりと整えて身体への良好な効果効能をもたらしてくれるものの、「過剰摂取」を続けると、それは逆効果の「副作用」となって現れてしまいかねません。

現に、「過剰摂取」を続けた閉経後のイタリア人女性が、「5年間」に及んで「1日150mg」の「イソフラボン」を摂取した結果、「子宮内膜症」の危険性が高まってしまったという副作用の報告がなされています。

日本国内の「内閣府・食品安全委員会」では、「イソフラボン」における「食品としての1日における摂取量」は「~30mgまで」と「基準値」を設定していますので、これを目安にコツコツと摂取するとよいでしょう。

「サプリメント」から摂取する場合は、くれぐれも各社の「摂取量」を守り、「副作用」には気をつけるようにしてください。

(参考:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A(内閣府食品安全委員会))

まとめ

ここまで「エクオールの効果効能9選と副作用と乳がんとの関係」についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

体内における「エクオール」の「産生率」が上がることで、「骨粗しょう症予防」「脳梗塞・心筋梗塞予防」「更年期障害・症状改善」「前立腺癌・前立腺がん予防」「乳癌・乳がん予防」への効果効能が発揮されます。

ただし、現代の「10~20代女性」の場合は、この「産生率」が低い傾向にあるため、「腸内環境」や「女性ホルモン」のバランスを整えて美容健康づくりに備えるためにも、毎日「イソフラボン」を含む栄養バランスのとれた食事を摂り、「エクオール」の「産生率」を向上させていきましょう。

また、「過剰摂取」を控えていれば、大きな「副作用」の心配はありませんが、不安な場合は医療機関や薬局にて相談することをおすすめします。

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